ハンモックのふわりと浮かぶ、あの心地よさ。一度体験すると病みつきになりますよね。とはいえ、マンションなどでは天井の強度やスペースの都合上、なかなか吊るすのが難しいケースもあります。
そんなとき、ハンモックの代わりになるおすすめアイテムが、今回ご紹介するロッキングチェア。ハンモックのように心地よく揺れながら、気分にあわせ家中のどこへでも気軽に持ち運ぶことができます。書斎でくつろいだり、リビングでまどろんだり…
この記事では、ハンモックに代わるロッキングチェアについて、マンションに暮らす私たちの使い方を中心にご紹介します。

「好き」から考えるレイアウト
まずは部屋のコーナーに置いて、特別席のように楽しんでいた我が家のロッキングチェア。そのうち、その心地よさをもっと日常に取り込めないかと思い立ち、試しにダイニングチェアの一つにしてみました。
当初、リビングのコーナーに配置していたロッキングチェア
テーブルは一本脚のラウンドテーブルです。そのため脚下には十分な余白があり、他の椅子の邪魔になりません。食事やPC作業中もスムーズな揺れが心地よく、ひとりのときは気づけばこの椅子を選んでいます。この使い方、私たちにとってもロッキングチェアの本来の用途にこだわらず、自由に好きな使い方をいろいろと模索してたどり着いた、小さな発見なんです。
ダイニングチェアの一脚をロッキングチェアに差し替え。食事も作業も、ゆっくり揺られてリラックスできます。
抜け感をつくる家具選び
自宅にあるのは、デンマークのイルム・ウィッケルソーが手がけたビンテージ。ふだんは、座面を覆うラグをあわせています。木製フレームに毛足が長く柔らかいムートンという組み合わせがよく馴染みます。
ハンモックのような浮遊感を味わえるイルム・ウィッケルソーのロッキングチェア。ビンテージならではの温かみが空間にしっくり馴染みます。
生活家電であふれがちなダイニングも、このビンテージチェアの素材感が加わるだけで空間に抜け感が生まれます。カフェノマが大切にする「洗練8割×温かみ2割」のバランス。部屋の雰囲気を少し崩し、肩ひじ張らないくつろぎを加えてくれるのが、木製家具ならではの良さかもしれません。
自宅をカフェのように
このチェアの揺れは、カフェのソファ席やラウンジチェアのような心地よさを与えてくれます。朝食前にひとりでコーヒーを淹れ、ゆったり揺られながら一息つく——日常の中に、小さな非日常を持ち込むだけで、なんとなく気分が上がる気がします。ハンモックを使えない環境でも、ロッキングチェアなら自然に取り入れやすく、意外なほどカフェのようなリラックス感を演出してくれます。

リラックス効果
ロッキングチェアならではの揺れは、想像以上にリラックス効果があります。背もたれのカーブが上半身をすっぽり包み込み、固まった姿勢をほぐしてくれる感覚——PC作業中の肩こりが軽減するだけでなく、夜にお酒を飲みながら揺れていると、ほどよく身体の力が抜けていきます。
アームと背もたれの程よい曲線が、上半身を柔らかく支えてくれます。
この揺れは脳に穏やかな刺激を与え、ストレスを和らげるとも言われています。私たち自身も、体験を通じて「家具ひとつでここまで暮らしの心地よさが変わるのか」と驚くほど。

新たな居場所をつくるアイデア
家のなかの新しい居場所になったロッキングチェア。リビングからダイニングまで、あちらこちらに移動しながら、その場所からみえる景色を楽しむようになりました。小さな場所を一つ一つつくることで、毎日がほんの少し楽しくなる——ロッキングチェアを迎え入れてよかったと感じる最大の理由です。

おわりに
ハンモックの心地よさを日常に取り込みたい。そんな思いがきっかけで選んだ一脚が、マンションでも無理なく使えることをご紹介してきました。ロッキングチェアに身を委ねてコーヒーを飲む時間は、まさに小さな贅沢。家具のレイアウトを見直すだけで、思いがけないリラックス空間が生まれます。ぜひ試してみてください。
