分断された顧客接点を統合。LTVを最大化するD2Cサービスを支援

会員数5倍、流入数最大4倍を実現

魅力的な製品を展開しながらも、デジタル上での顧客接点が分断され、機会損失を生んでいたライフスタイル家電ブランド。 点在していた施策を統合し、可視化することで、いかにして事業成長を実現したか。そのプロセスと具体的な施策をご紹介します。

Summary

概要

ご支援したのは、国内有数の大手家電メーカーのアプライアンス事業部。同社は、デザインも機能も魅力的なライフスタイル家電を多数展開していました。しかし、会員サイト、商品サイト、ファンサイト、SNS、ECサイトといったお客様との接点がそれぞれ独立して運営されており、せっかく興味を持ってくださったお客様をスムーズに購入まで導くことができない、という課題を抱えていらっしゃいました。

私たちは、この分断された顧客接点を一つに統合。お客様が製品を知り、購入し、ファンになるまでの一連の流れを可視化することから始めました。ファンサイトの活性化や広告施策との連携などを丁寧に進めた結果、会員数は約5倍、サイトへの訪問者数は最大で4倍にまで増加。広告だけに頼らない自然な流入を着実に増やし、データに基づいた改善サイクルを確立することに成功しました。

Product

対象製品について

国内大手家電メーカーが展開するコーヒー焙煎サービス。専用の焙煎機と定期的に届く生豆、豆ごとに最適化された焙煎プロファイルを組み合わせ、専門知識がなくても家庭で手軽に本格的な焙煎を再現できるD2Cサービスです。

在宅時間の増加を背景に「家でのコーヒー体験を深めたい」というニーズが高まる中、本サービスは「焙煎そのもの」を体験価値として提供するユニークなもの。10万円を超える高価格帯の製品であるため、その魅力を顧客に正しく伝え、購入へとつなげるまでの導線設計が事業成長の鍵を握っていました。

Before|改善前の課題

良い製品なのに機会損失が続く…その原因は導線の分断に。

製品は魅力的なのに、お客様が製品を知ってから購入に至るまでの流れが、途中で途切れてしまうという課題がありました。それは...

チャネルがバラバラに動いていた|SEO、SNS、情報サイト、オンラインストアが連携せず、それぞれが独立して動いてしまっていた。

お客様の行動を分断して見ていた|お客様の「認知→購入→継続」という一連の体験を、通しで管理するための数値(KPI)が設定されていなかった。

広告の効果測定が難しくなっていた|各段階の目標数値がバラバラで、広告効果を正しく分析・改善することが困難だった。

あと一歩のお客様を逃していた|結果として、製品名で検索したり、一度サイトを訪れたりした熱量の高いお客様を購入に結びつけられず、機会損失が発生していた。

この課題を解決するため、私たちはまず全体像の可視化から着手しました。

Solution|解決策

ファネルの地図を描き、KPIを一本化。点在する資産を価値に変えた5つの施策

各顧客接点を統合し、お客様の購入までの流れ(導線)を一枚の地図のように可視化。ファンサイトの活用、広告・会員施策との連動、SNS再活性化、リアル体験との接続を同時に進めました。具体的な施策は以下の5つです。

ファン向け情報サイトの活用

ファン向け情報サイトの活用

製品の魅力を深く伝える専門サイト(ファンサイト)を情報発信のハブと位置づけ、継続的な自然流入を創出。ブランド名での検索時に上位表示されやすい構造へ。

広告とプレゼント企画の連動

広告とプレゼント企画の連動

魅力的なオファーと広告を連動させ、サイトへの訪問者を増やすと同時に、スムーズに会員登録してもらえる仕組みへ転換。

カスタマージャーニーマップを描き、チームの目線を合わせる

カスタマージャーニーマップを描き、チームの目線を合わせる

公式サイト群・会員基盤・ECのつながりを一枚のカスタマージャーニーマップへ。これによって、お客様が製品を知り、購入し、ファンになっていただくまでの道のりを、プロジェクトに関わる全員が一目で理解し、共通の認識を持って施策を進められるように。

SNSの再活性化

SNSの再活性化

インスタグラムのストーリーズなどを活用し、オンラインストアへスムーズに誘導することを意識して投稿リズムを再構築。KPIを週次でモニタリングし、改善を継続。

リアルな体験との連携

リアルな体験との連携

10万円を超える高価格帯の製品を手頃な価格で試せるレンタルサービスを実施。体験→会員登録→ECでの購入という流れを創出。オンラインとオフラインの連携を強化。

After|改善後の成果

改善サイクルが生んだ、定量的・定性的な成果

主な定量的成果
主な定量的成果
Column 1
サイト訪問者数
約 2倍~4倍に増加
ファンサイト経由の誘導数
約3倍に増加
会員数
約5倍に拡大
SNS主要KPI
いずれも数倍に改善
主な定性的成果

自然流入の質の向上|検索順位が上昇し、広告に頼らない自然な流入の割合が増加。

広告効率の維持と最適化|サイト内の回遊が改善され、費用を抑えながら購入に繋がりやすい状態を構築。

改善サイクルの確立|これまで分断されていた接点が一本化され、「仮説→実行→測定→学習」という持続的な改善サイクルが回るように。

まとめ

既存資産を束ねて成果を出す。最小限の投資で事業を成長させるヒント

お客様との接点を統合し、目標数値を連携させることが成功の前提となりました。自社の情報サイト、SNS、オンラインストアの関係性を地図のように描き、短期的な目標と中長期的な資産形成(会員数増加)を同時に進めるこのアプローチは、他の製品やサービスにも応用が可能です。最小限の追加投資で、すでにある資産を一つに束ねて成果を「見える化」すること。それが私たちの提供する価値です。

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