カフェノマとの共創で実現した新築マンションの新たな価値づくり

コンセプト再定義で即完売の人気物件へ

首都圏で新築マンションを手がけるデベロッパー様が、これまでにないモデルルームづくりとコミュニケーションの在り方を目指した事例をご紹介します。

当初、このプロジェクトは社内でコンセプトや表現方法についての意見がまとまらず、販促ツールのデザインにも課題がありました。このままでは大切な販売機会を逃しかねないという危機感が募る中 、カフェノマは外部の客観的な視点から等身大の暮らしという新たな軸を提案。コンセプト開発から空間デザイン、販促ツールまで一貫して支援しています。

taglines

同社の担当者様はカフェノマの世界観に共鳴し、当初から「今後の展開を思うとワクワクしております」と、協業への大きな期待を寄せていただきました。その結果、この物件は同社の新築物件でトップクラスの売れ行きを記録し、販売促進に大きく貢献することができました。

“当初は何からお願いすれば良いのか、全貌が見えない中でお任せした部分もありました。最終的にこれほど素晴らしい結果になり、本当に嬉しくほっとしています”
担当 H様

レジデンシャル本部統括部流通事業推進課

Before|改善前の課題

これで本当に良いのだろうか?コンセプトの迷走と山積する課題

プロジェクト初期、最も大きな悩みは、物件のコンセプトとそれをどう表現するかについて、社内の意見がまとまらないことでした。例えば、ミニマリズムを表現するコピー一つをとっても、「この言葉を使うべきか…」「このワードはイメージが良くない」といった主観的な意見がぶつかり、議論は停滞 。客観的な判断軸を失ってしまっていたのです。その影響はデザインにもおよび、パンフレットの初稿は洗練さに欠けるものでした。

コンセプトが決まらない、デザインツールの質もFIXできない。これらの要因が重なり、大切な販売機会を逃しかねないという危機感が募っていました。

Solution|解決策

突破口は等身大への共感。一貫した世界観で顧客体験をデザイン

この課題を解きほぐす突破口となったのが、従来の「夢の新築像」とは一線を画す、「等身大の暮らし」という新しいコンセプトでした。カフェノマは、コンセプト開発から空間デザイン、販促ツールの制作まで、一貫した世界観でプロジェクトを支援しました。

まず、モデルルームのコンセプトを、住まい手が住み替え前から大切に使っている椅子や雑貨をそのまま持ち込むような、リアルな「等身大の暮らし」を軸に再設定。あえて不揃いの素材や色合いを個性として活かし、多くの人の共感を呼ぶ空間を提案しました。

パンフレットやDM、Webサイトといった販促ツールも、余白を活かしたシンプルなデザインに刷新。色使いとレイアウトを見直し、提供した写真やイラストでビジュアルイメージを統一することで、UI/UXの改善も図りました。さらに、内装材からインテリアの提案まで手掛けたモデルルームの魅力を直接感じてもらうため、体験型のイベントやワークショップも企画しました。

物件コンセプトを再定義したパンフレット
物件コンセプトを再定義したパンフレット
物件コンセプトを再定義したパンフレット
販促ツールに使われたカフェノマ所有の写真
内装材の提案からインテリア・家具セレクトまで手掛けたモデルルーム
内装材の提案からインテリア・家具セレクトまで手掛けたモデルルーム
壁のクロスやタイルの組み合わせが選べるホームデコサービスを企画
壁のクロスやタイルの組み合わせが選べるホームデコサービスを企画
コンセプトを提案し実現したマンション共用部ラウンジスペース
コンセプトを提案し実現したマンション共用部ラウンジスペース
課題解決のポイント

カフェノマの視点

このプロジェクトが当初、困難に直面していた根本的な原因は、コンセプトやデザインの方向性を決めるための「客観的な判断基準」がなかったことでした。関係者それぞれの主観的な意見がぶつかり合い、議論が停滞してしまっていたのです。

私たちは、この状況を打開するための新しい「判断基準」として、カフェノマが空間や体験をデザインする際に用いる「カフェノマ・メソッド」を提案しました。

具体的には、メソッドの中から特に重要な3つの考え方を、各制作物に適用していきました。

step01
コンセプト全体に「抜け感」を出す

※「抜け感」とは:完璧に作り込みすぎず、あえて「すき」や「遊び」を残すことで、親しみやすさや心地よさを生み出す考え方です。この考え方に基づき、従来の豪華なマンション像とは違う、住む人が自分の愛用品を持ち込むような「等身大の暮らし」というコンセプトを立案 。これが多くの顧客からの共感を得ることに成功しました。

step02
パンフレットのデザインに「余白をつくる

※「余白」とは:情報を詰め込まず、意図的に何も配置しないスペースを作ることで、本当に伝えたい写真やメッセージを際立たせる手法です。洗練さに欠けていた初稿デザインを見直し、この「余白」の考え方を適用。余白を活かしたシンプルなレイアウトに刷新し、物件の洗練された魅力を効果的に伝えられるようになりました。

step03
モデルルームの空間に「素材を活かす

※「素材を活かす」とは:木やスチール、布やガラスといった、様々な素材が持つ本来の質感(手触りや温かみ)を組み合わせ、五感に訴える豊かな体験をつくる考え方です。この考え方に沿って、あえて不揃いの素材や色合いを個性として組み合わせた空間を提案。結果として、ただ綺麗なだけではない、温かみと愛着の湧くモデルルームとして、大変好評を博しました。

一つ一つのデザイン判断にメソッドという客観的な「ものさし」を導入したことで、関係者全員が同じゴールを向いてプロジェクトを進めることが可能になりました。その結果、コンセプトから細部に至るまで一貫した世界観が生まれ、プロジェクト全体の質を大きく引き上げることに繋がったのです。

After|改善後の成果

今期で最も売れた物件に。社内からも購入者が出るほどの反響

刷新されたコンセプトと、それに紐づく一貫した空間デザイン・販促ツールは、顧客から高い共感を得ることに成功しました 。 プロジェクト終了後、担当者様からは「今期の新築マンションの中でも目を見張るほどの売れ行きで、モデルルームも大変好評です」と嬉しいご報告をいただきました。社内での反響も非常に大きく、社員のおひとりが「このコンセプトとモデルルームが好きだから」という理由で、自ら住戸を購入する出来事もあったそうです。

販売開始早々に完売を実現したこのプロジェクト。社内だけではまとまりにくかったコンセプトやデザインの課題に対し、外部チームとしての客観的な視点と総合的な提案が、プロジェクト全体の質を大きく引き上げる結果につながりました。

CONTACT

お問い合わせ

お気軽に下記フォームよりお寄せください。他に無料相談をオンラインでお受けしています。サービスが御社の課題に適しているかどうか、お気軽にお話しいただける場としてご活用ください。