家や不動産、高級家具といった高額商品のように、サービス内容が複雑な商品は、衝動買いではなく、時間をかけて調べたり比較したりすることが多いです。
そのため、「このブランドなら信用できそう」という安心感をお客様に持ってもらうことが大切になります。一方的に売り込むだけではなく、専門的な情報や役立つヒントを提供して「ここは業界のことをよく知っている」「ここなら相談して大丈夫」と思わせるのがポイントです。
BtoBマーケティングでは、ホワイトペーパーやウェビナー(オンラインセミナー)などを通じて専門家としての地位を築く「エキスパートポジショニング」が常套手段です。これをBtoCでも、インスタグラムの投稿やストーリーズなどで応用することで、まだ購入を迷っているフォロワーとの信頼関係を強化できます。
BtoB企業が自社を「ただの売り手」ではなく、「顧客の課題を解決する専門家・アドバイザー」として位置づけることを「エキスパートポジショニング」と呼びます。たとえばIT企業が最新の技術情報を解説したり、建設会社が業界レポートを出したりするのが代表例です。
専門的な情報発信を中心に|単に自社商品を紹介するだけでなく、業界の動向や選び方のコツを伝えて「アドバイザー」になる。
お客様の買うまでの迷いを解消|専門用語や難しいポイントを分かりやすくまとめたり、チェックリスト化したりして、購入判断をサポート。
信頼づくりをじっくりと|商品を今すぐ買わないフォロワーでも、「このブランドは情報が詳しくて信頼できる」と感じるよう情報発信を続ける。
ここからは、インスタグラム(Instagram)でエキスパートポジショニングを実践する方法を具体的にご紹介します。
役立つ情報を出し続けると、「もっと詳しく知りたい」というフォロワーが増え、DMやオンライン相談会などの問い合わせ件数が増える可能性があります。
繰り返し専門的な内容を発信することで、「このブランドは信頼できる」というイメージがフォロワーに定着します。単なる宣伝だけのアカウントとは違う説得力が生まれます。
購入後も使い方のコツやアフターサービス情報を発信し続けると、「このブランドなら安心して長く付き合える」という印象を与え、リピーターや口コミが期待できます。
コンテンツタイプ | 内容例 | 特徴 |
業界豆知識の投稿 | 「家選びで絶対に外せない10のポイント」 | 有益な知識を与えることで、フォロワーが保存・シェアしやすい |
Q&Aライブセッション | 専門家とのインスタライブでフォロワーの質問に回答 | リアルタイムで交流でき、配信後にリールやハイライトで再利用可能 |
ビジュアルケーススタディ | Before/After写真+課題解決のストーリー | 実例を示すことで信頼度を高め、似た悩みを持つ人に響きやすい |
エキスパートポジショニングによる成果は、次のような指標から見えてきます。
保存数・シェア数|情報価値が高いと判断されると、あとで見返すために保存されたり、友人にシェアされやすいです。
DMでの問い合わせ件数|専門的な投稿をきっかけに、「より詳しく知りたい」「相談したい」とメッセージが増えるほど、信頼が深まっているといえます。
フォロワーのコメントやアンケート回答|「分かりやすかった」「すごく役立ちました」などの声が増えると、エキスパートとして認められつつある証拠です。
場合によっては、フォロワー向けに簡単なアンケート(例:「私たちのアカウントをどのぐらい専門的と感じますか?」)を行い、ブランドイメージの変化を確かめるのもおすすめです。
インスタグラム(Instagram)で専門知識や役立つ情報を提供することで、お客様に「ここなら安心」と思ってもらえるチャンスが広がります。
さらに効果を上げるには、「ABM(アカウントベースドマーケティング)」的なセグメント戦略や「ケーススタディをロジカルにまとめる方法」など、BtoBで培われたナーチャリングのノウハウを組み合わせると効果的です。関連テーマの記事も合わせてチェックして、インスタグラム(Instagram)を起点により強固なブランド戦略を進めてみてください。